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水捨てのいらない除湿器「カライエ」(の変則的施工)

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雨の多い天候が続きます。
こんな時期には、一般家屋の室内はジメジメしがちですよね。
特に、換気の悪い地下室などではカビや結露が頻発します。

でも・・・、除湿器って水捨てが大変。
エアコンの除湿機能もあるけど、電気代って高いんでしょ、設置費用もバカにならないし・・・。

そんなときの最適解(というか他に選択肢がほぼ無い)

DAIKIN「カライエ」


取り付けてみました。

↑カライエ内容物

本体、排気ホース、リモコン、取付ビス類、排気ホース用末端部取付器具類 などが内容物です。
これを今回は、半地下室にある既存のエアコン用ホールを利用して取り付けてみます。
(新たに穴を開けるのが困難なコンクリ壁面のため既存穴を利用)

↑半地下室内エアコン穴

ここで問題になったのが、
このエアコン穴は部屋の右隅にあることです。
カライエは以下の写真のように、正面から見て左側に排気取り出し口があり(背面から見ると右側)、右側には排気ホースを取り出すことができないため、 部屋の上部右隅に穴がある場合は、正面に本体を取り付けることができないのです!
(ただし、オプションで販売してある特殊な排気ホースを準備すれば可能ですが上方に排気ホースを伸ばすことになります)

↑カライエ本体背面

従って、今回は穴のある壁の側面に本体を取り付けることとなりました。
最初に、本体を取り付けるための金属製背面版を設置します。

↑背面版取付写真

施工説明書には、上下左右の最低間隔が記載されていますので、壁や天井にピッタリくっつけて取り付けることはできません。
背面版を取り付け終わったら、本体背面部に排気ホースを取り付けます。

↑排気ホース取付後の写真

排気ホースは、反時計回りに回して取り付けるのですが、
約2mほどあるホースを切断せずに取り付けるとホースがうねうねうねるので結構大変です。
(でも、切りすぎて失敗する可能性を考えるとなかなかザクっと切れませんね)

次に、このうねうねで苦労して取り付けた排気ホースをエアコン穴に突っ込みます。 ホースを突っ込み、かつ、本体が落ちないように腕で持ち上げたまま、同時に壁に取り付けた背面版に本体を設置します。 背面版の上下に伸びている突起部に本体背面部の取付部分を下から目視で一致させ、カチャっとひっかける感じです。 (まず、1度では成功しません・・・、まずは本体背面上部を背面版上部左右にある突起に仮にひっかけて、腕に溜まった乳酸を回復させつつ、何度かトライします。加圧トレーニング並みの耐乳酸トレです)
少々大変ですが、同メーカーである、ダイキンの換気機能付きうるさらXエアコンに比べれば、まだ比較的楽です。
↑ホース取付部

今回は、エアコン穴側面に本体を設置しましたので、排気ホースを壁面に固定させるため エアコン用のホース留め具を利用してホースが邪魔にならないように工夫しました。 ただし、曲げが強すぎると排気に影響があると思われるので、ほどほどのアールにしてあります。 また、これは大事ですが、外部に向かって下り勾配になるようにホースは取り付けます。 (エアコンと同じです)
次に、本体上下にある背面版固定ボルト取付穴にねじを入れます。 これも一筋縄ではいきません。 一見きちんと本体が背面版に取り付けてあると思っても、ボルト穴の位置が左右にずれて見えない時があります。 その場合には、本体を左右に数ミリスライドさせ、本体の穴と背面版のボルト穴が一致するよう調整します。

↑本体下部背面版固定ビス

また、施工説明書にもありますが、上部の固定ビスに関しては、本体上部にスペースがなく取り付けることが困難であれば省略可能です。 今回は、本体上部のスペースが10cmもなかったため、上部のビスは省略しました。
しかし、それだけでは、この固定ビスの問題が終わったわけではないのです・・・。 それは、次の工程のビス穴隠し化粧版の問題があるからです!

↑ビス穴隠し化粧板取付後

この、一見単にパチッとはめれば、きっちりはまりそうな、親指サイズの化粧板ですが、 何故か本体下部面から浮いてしまい、うまく入らない時があります。 これはどうしてかかなり悩みました・・・。一見ビスはきっちり入っている、しかし化粧板はビスの頭がじゃまで浮いてしまう・・・。 それでは、ビスが完全に入っていないのかと思い、軽いトルクで確かめてみるが問題がありません。 強いトルクで締め付ければもしかしたらネジがさらに入る可能性があります。 しかし、ビスの相手は1ミリもないアルミ板、力を入れすぎればグニャッと再起不能なくらいねじ山が崩れるのは、軽量鉄骨でお馴染みの情景です。 これ以上、ビスにトルクをかけてみる賭けにでるか、それとも他の方法を考えるか・・・。 この手の工事には、「運」というのは非常に重要な要素になるのが現場の実情・・・。 と考えつつ、 結論としては賭けにでずに、一旦ビスを外してみますが、固定穴の位置はやはり問題がありません。 とりあえずは本体を上下にゆすってどうなるか試してみると、「カチッ」小さな音がしてアルミ板がなにかと噛んだような音がしました。 「こ・これだ、当たり」
ということで、再度ビスを締め直し、化粧板をはめこむと、見事面一(つらいち)。 はめこんだあと、回転させて落ちないように化粧板を固定できました。
化粧板一つでこれほどはまってしまうのは・・・、ダイキンさんの空調製品だと比較的良くあります(特にプラ製の部品)。
さて、やっと次の工程にいけます。 まずは外部に出て、排気ホースを確認します。

↑外部排気ホース

これに、壁面取り付けのプラを通します。 この段階で、排気ホースが長すぎる場合には切っても良いと思われますが、 施工説明書では、最終的には壁面より40mmを残しておくよう記載がありますので、最初は余裕を見て長めに切っておくほうが良いでしょう。 壁面取り付けのプラを壁面と合わせて、ビス穴3か所をマークしたあとで、 モルタル壁に穴を開けます。 さらには開けた穴にプラグを入れます。
↑プラグ取付後

ここら辺の工程は簡単です。 次に壁面取り付けのプラを固定します。

↑壁面取り付けプラ固定(写真では水平が出てない感じですが撮影角度の問題です) 

壁と隙間ができないようにしっかり取り付けます。 但しプラなので反り過ぎないように注意します。
(ウォルボックスとかだと、蓋がしまらなくなりますね)
次に、排気ホースを再切断します。 施工説明書によると40mmです。
次に、逆流防止アタッチメントを排気ホースの切断面に取り付けるのですが、 まず、そのままでは取り付けることは困難です。 施工説明書によると、排気ホースに取り付けることが困難な場合には切れ込みを2か所入れてくれるよう 記載がありますので、取り付かない場合には素直に切れ込みを入れましょう。 こういう時にはカッターより電工ナイフのが便利です。
(電工ナイフは本来電線を剥くための道具ですが、実際にはプラを切る方が役に立つのが実情です・・・、 これは大きなリフォーム現場ではマイナスドライバーが実際にはドアストッパーの用途が多いのと同じ理屈です)

↑逆流防止アタッチメント切れ込み写真

やっと次の工程になります。
逆流防止ストッパーを排気ホース末端部にはめ込む作業ですが、 これまた、スムーズには進みません。いったんかるく切れ込みを入れたのですが、排気ホースの径が逆流防止ストッパーのはめ込み部と同等の大きさのため (すなわち余裕がない)、全然入りませんでした。 従って、一番奥まで切れ込みを入れなおしたあと、逆流防止ストッパーの 排気ホースはめ込み部が切れ目に沿って広がるように排気ホースの一部を入れてからねじって無理やり押し込みます。 直線的に押し込んでも、排気ホースの蛇腹が縮まり圧が加わらないのでうまく入りません。 従って、逆流防止ストッパーをネジのように回しながら奥に差し込んで行くのですが、それでも以下の写真程度が限界です。
↑逆流防止ストッパー取付後1

逆流防止ストッパーの出口部分と面一になるのが理想ですが、 数ミリ足りません。これでは、結束バンドで逆流防止ストッパー側面から排気ホースを留める際に心もとないですね。 正直、施工説明書の40mmだとちょっと難しいのではないかと思われます。 しょうがないので、排気ホースが縮んで壁内に入っていかないように、 壁際のホースを親指と人差し指で固定ながら無理やり逆流防止ストッパーをネジ回しして、さらにねじ込みます。 手袋越しだと滑ってしまい回らないため、素手でやりますが、非常に大きな力を加えますので、 右手で逆流防止ストッパーを右回しすると、人差し指の爪がはがれそうになるほど痛いです。 (しかし、そこまでやらなければ40mmでは入っていかないのです・・・)

↑逆流防止ストッパー取付後2(これが僕の限界です・・・)

面一には1mmほどまだ足りませんが、妥協点ということで勘弁してください、ダイキンさん。 (というか45mmにしてください)
やっとですが、 最後に、排気ホース末端部の蓋を取り付けます。

↑蓋取付後

しかし! 最後にまた、問題が発生しました。。。。

↑蓋上面位置合わせ突起部

なんと、蓋上面が壁面取り付けプラの位置合わせ上部突起部とカチっと決まりません。 「決まらない」というのは、凸型の突起と凹みが面一で決まらないということです。 蓋のほうが若干浮いてしまい面一にならず、1mmあるプラ厚に凸部が0.3mm程度が入っているだけなのです。 プラの部品精度の問題か、壁面取り付けプラがビス止めの際に若干歪んでしまったのかどちらかなのでしょうが、 蓋を左右に揺すって、蓋がずれないことを確かめることで、利用上問題にならないことを確認します。
そうそう、パテ埋めの写真を忘れていました。

↑外部パテ埋め後写真

パテはエアコン用パテが同色で良い感じです。量は8分位で十分ですが、ちょっと余らせてももったいないので全部つかいます。 また、外部パテがしっかり入ってれば、壁面取り付けプラが壁面に対して隙間があっても壁面内部には水は侵入しないので、施工説明書ではコーキングが記載されていないと想定されます。

↑部屋内パテ埋め後写真

木目の壁面に合うパテってあるのでしょうか。手持ちがなかったので白のパテで間に合わせてます。

↑完成

※本記事は参考であり、筆者の勘違いもありますので、メーカーによる資料と異なる部分はメーカーの資料を優先してくださるようお願い申し上げます。